make me TANGO(仮) - Ⅰ

▼2017年5月29日(月)@UrBANGUILD(京都)

 出演:中川裕貴、バンド
中川裕貴 Yuki NakagawaCello, Effects, レコード係)
菊池有里子 Yuriko KikuchiPiano)

横山祥子 Syoko YokoyamaViolin
出村弘美 Hiromi Demura(レコード係, Voice, Action and No action
大澤慧 Akira OsawaSynthesizer

OPEN 19:00 / START 20:00
no charge ! カンパ制|要・1order

<はじめに>
「make me TANGO(仮)」。見切り発車的にイベント始める。経緯は割愛するが、私は2016年に、タンゴ、特にアルゼンチンのそれに大きな興味を持った。その興味には、それがほとんどの主題が「愛」や「死」についてであること、その曲名(例えば、藪医者、ブエノスアイレスで私は死のう、場末、ぜんぶもっていけ など)、またOsvaldo Puglieseなどにみられる遅延する左手の低音(ピアノ)とそれでも情熱(全員)、そしてほとんどすべての曲で同じような終わりの形式をとることなどが関係していると思う。

片や私たちには様々な欠落があるのではないか。人員(タンゴの楽団というのは少なくても六重奏の形をとっているようにも思える)、情熱(取り戻したい)、踊り手(本来タンゴに踊りは必須である。踊るための音楽なのだから)、場末(とは何処か)、そして歌。

そのような欠落や脱落を目や耳にしながら、しかしそれでも、先人の冷たい手を握り、それらを此処に持ってくる。そのようなことがやりたく、このイベント、或いはこのような音楽の形式への取り組みを始めようと思う。この日、演奏者は演奏を限りなく長く続けているが、それは時に観客向けのライブであったり、奏者内での練習や曲づくりであったりする。観客のみなさんにはレコードから聴こえるタンゴとステージの上で演奏されるタンゴのようなものの間に腰掛け、食事をしたり、話をしたりして頂きたい。演奏者もときに食事をしたりする。この状態がこの日の夜、この場所ではずっと続く。

「イベント」の構成としてはいくつも欠点があるように思われるが、そもそもタンゴとは場末の酒場などで演奏されていたもののようである(また最初は男女の踊りというのではなく、船乗りの男性同士が踊っていたという言説もある)。此処にはそれぞれの持ち場があるのではないだろうか。このような夜からまた音楽を創る。

<Timetable>
17時会場入り/セッティング
18:00-18:30 soundcheck
18:30-19:00 既存曲の練習(レコード係=出村さん・業務スタート)
19時会場オープン
19:00-19:50 これから作り始める/まだ出来ていない曲の練習(それぞれが持ってきたモチーフの確認)
20:00-20:40 ライブ
 楽曲1:改心(後悔) tango (2017)
 楽曲2:ブエノスアイレス‐京都 tango (2017)
20:40-21:10 休憩/飲食
21:10-22:10 かつて、他人が作った曲/カバーの練習
<課題曲:Julio DE CARO “Mala junta”(邦題:悪い仲間)(1927?)>
 ※一部Osvaldo PUGLIESE版を参照。
22:10 バンド解散(レコード係・交代→中川へ) → 各自、帰宅して構わない。
22時以降:反省、録音確認、編曲考案(主に中川)
23時:練習終了、以降純粋なレコード鑑賞